積算は、建設業界特有の仕事になります。

工事の設計書から必要な材料・機械・人の数量を計算し、工事にかかる費用を見積もっていく仕事です。

公共工事の場合ですと、ホームページ上で公開される入札情報の資料を基に、各社の積算担当者が、その工事に対していくらかかるのかを見積もります。この金額を決めるには、発注者が想定している工事内容に沿った見積もり金額になっているかどうか、土台となる積算の精度が重要になります。

積算には、その材料がいくらなのか、その作業に使用する機械は何なのか、かかる日数はどれくらいか等の根拠となる基準があります。その情報を駆使して金額を算出していくことになります。現在では、弊社も積算のソフトを使用しているので、初心者でも比較的容易に積算できるようになっていますが、様々な工事内容に対応した知識や経験が必要になるので、専門性の高い仕事になります。また、積算した額が工事を受注できるかどうかを左右するので、会社にとって大変大きな役割を担っています。

建設業界の入札について

電子入札とは、従来紙で行われてきた入札手続きやこれに関連する情報公開を、 インターネットを利用して電子的に行うことができるようにしたものです。
 このことにより、工事の発注者も受注者も、自分の事務所にいながらにして入札行為等を行うことができるため、 移動時間の削減や業務の効率が図られます。
 また入札に関する情報が広くインターネット上で公開されるため、一般の方が見ることができ、 入札・契約制度の透明性も向上しています。

Microsoft Word - 文書 1.jpg

実際に入札に参加するには、あらかじめ入札参加資格が必要になります。

資格取得と同時に、会社の条件に応じて各社が格付けされます。そのランクに応じて入札に参加できる工事が決まってきます。

工事受注までの流れと学生へのメッセージ

Microsoft Word - 文書 2.jpg積算.jpg

積算の情報は、県のHP上からダウンロードします。およそ2週間程度で入札になりますので、それまでに積算を仕上げます。

他の工事が同じ時期に入札となれば、複数の工事を短期間に行うこともあります。そんな時は、パソコンと設計書の数字を見ながら、気が抜けない作業が続きます。

工事を受注した後も、変更があれば、再度積算を行いますし、工事が完了するまで常に社内の担当者・役所の担当者とのやり取りがあります。また、社内で動く全ての工事に関連しているので、日々工事ごとの情報を整理し、把握しておく必要があります。

私は、発注者の要望を理解した、適切な見積もりを作成するよう心がけています。積算をしていくと、設計書で抜け落ちた重要な項目を見つけることがあり、担当者や役所へ確認してもらうこともあります。パソコンと紙面上での作業ですが、頭の中は常に現場で作業を行っている状態を想定しています。重機や船を動かして工事をシミレーションしていくと、色々な発見があり、自分も工事に参加した一体感があります。社内では影の存在ですが、やりがいも十分にあります。若い力で一緒に会社を支えてください。